抜け毛

「このまま一生ハゲちゃうの?私」
産後は髪が抜けるって知ってる?
その傾向と対応策

出産後脱毛症分娩後脱毛症と呼ばれ、産後に一時的に抜け毛が急増!

じつに70%もの女性が産後の抜け毛を気にしています。

お風呂の排水溝に髪の毛がびっしり…そんな状況にビックリ。
そしてショックを受けるママは多いです。

髪は女のいのち」なんて言われていた時代もありますが、そこまでとはいかなくても髪が抜けていく様子はショックですよね。

個人差が大きいですが、赤ちゃんとの生活にも少し慣れてホッと一息つく3~4か月頃に気づくことが多いです。

今までは慣れない子育てで気づかなかったけれど、少しゆとりができて目につきやすくなるものなのかもしれませんね。

産後の一時的なもので、また元に戻ることがほとんどなので深刻になる必要はありませんが、対処法など知っておくと心構えが違ってきます。

では見てみましょう。

<毛周期(ヘアサイクル)>

3つの時期を繰り返し、髪はできています。

・髪の毛が生える     「成長期」4~6年
・髪の毛が抜ける     「退行期」2~4週間
・髪の毛が生える準備期間 「休止期」3か月

休止期には1日50~100本程度が自然に抜けます

<出産脱毛症とは?>

産後に一時的に抜け毛が増えるもので、産後2か月あたりから抜け始めることが多いです。

個人差が大きく、ピークは産後4~6か月

抜け毛が落ちつく時期もさまざまで、産後半年~1年といわれています。

他の脱毛症とは違うので、ある程度の時間がたてば自然に戻っていきます。

神経質になりすぎず、過ごしていきましょう。

<原因>

①女性ホルモンの影響

妊娠中は髪の成長、維持に関係しているエストロゲンの分泌が多くなります。

本来なら生え変わるはずの髪が抜けずにそのまま生え続けるので妊娠中は髪が増えた、濃くなったと感じることがあるんですね。

産後はエストロゲンの分泌が減ることで、妊娠中に抜けるはずだった髪と、産後に抜ける毛が同じタイミングで抜けてしまうことになります。

②産後の生活の変化によるストレスや疲れ

5時間半未満の睡眠時間や重度の疲労は脱毛に影響があると言われています。

③食事が影響

妊娠中につわりなどで偏食気味だったりすると、健康な髪を作れていなかった可能性があります。

また産後は授乳が始まり、ママの体は栄養不足になりやすいです。

④年齢

年齢が高くなると抜け毛の量も増え、期間が長くなる傾向にあります。

⑤無理なダイエット

バランスの取れた食事をとっていないと髪にも影響してきます。

⑥喫煙

喫煙によって毛細血管が収縮し、頭皮に栄養が行きにくくなります。

<対処法>

残念ながら抜け毛をなくすことはできません…
なるべく抜け毛にならないような工夫はできるので、ご紹介します。

①気にしすぎないこと!

ストレスは抜け毛を加速してしまいます。

気になると鏡ばっかり見てしまったり気分が落ち込むことがありますが、あえて現実を見ないことも対策としてオススメです。

ストレスを溜めないように上手に発散していきましょう。

ダンナさんや他の家族に見られたら嫌だし…
と神経質に掃除をするのは精神的にも体力的にも大変です。

ダンナさんには妊娠中に産後に起こる変化の一つであることを伝えておくといいでしょう。

掃除をせっせとしてくれるかもしれませんよ。

②食事の工夫

髪の材料になるたんぱく質(大豆、肉、魚)を積極的にとりましょう。

ビタミンB群(豚肉やカツオ)ミネラル・亜鉛(ほうれん草、海藻類)も髪の新陳代謝を促すのに欠かせない栄養素です。

妊娠中に勧められていた葉酸も、実は髪の抜け毛対策に重要なんです。

たんぱく質の生成や合成を促してくれるので、髪を作るお手伝いをしてくれます。

また、細胞分裂を促進することから美肌効果もあるかも?!
食事やサプリメントから摂取しましょう。

③睡眠時間の確保~量ではなく質を重視!

授乳など子育てはノンストップですが、赤ちゃんが寝たスキにママもお昼寝しましょう。

赤ちゃんの隣でスマホを見ないことも「質のいい睡眠」のためになりますよ。

睡眠時間は目指せ6時間

成長ホルモンは髪の成長にも影響しているので、夜の10時~深夜2時の間はなるべく眠れるように。

まとまった睡眠は無理なのでちょこちょこ寝ましょうね。

④適度な運動

健康的な体は血液循環もいいですよね。

髪を育てるためにも適度に体を動かしておくことが大事です。
赤ちゃんとお散歩で十分ですから、無理せず行いましょう。

⑤シャンプーを見直す

頭皮に負担の少ない「アミノ酸系洗浄成分」のものを選ぶのも◎

妊娠によって体質が変化していることもあるので、以前使っていたものであってもかぶれたりトラブルになる場合があります。

オーガニックやノンシリコンと謳っていても、化学的なものが含まれている場合があります。

パッケージが自然っぽいからといって選ぶのではなく、原材料が書いてある裏面もチェックしましょうね。

湯シャン」もオススメ!

産後は皮膚も敏感ですし、どのシャンプーにしたらいいか悩んだら「シャンプーは使わない」のもアリですよ。

最初のうちは頭皮のべたつきを感じるかもしれませんが、1週間もすると落ち着いてきます。
髪本来のコシもでてきますし、健康的な状態になります。

シャンプーは週1にしたり、外出したときにするなど工夫するのもいいですね。

ドライヤーの熱は頭皮にもダメージを与えてしまいます。
直接当てすぎないようにして、しっかりタオルドライしてからにしましょう。

パーマやカラーリングはダメではありませんが、妊娠中と同じように頭皮が敏感なこともあるので体調を見ながらにしましょう。

産後1か月は骨盤も整っていませんし、子宮なども回復途中です。
産後の1か月健診で医師に問題ないと言われてからが安心ですね。

パーマなどは2~3時間かかることもあるので、授乳のタイミングなども考えていかなくてはいけません。

パーマ液などの薬剤が母乳に移行するリスクはほぼありませんが、どうしても気になる時は美容師へ一言伝えておきましょう。

髪の根本ではなく少し離してから薬剤をつけるなど工夫してくれる美容院もあります。

ですが、そこまで気になるのでしたら、パーマやカラーリングはもう少し待ってもいいですね!

⑥思い切って髪型を変えてみる!

今まで気に入っていたヘアスタイルを変えるのは、勇気がいるかもしれませんが、思い切ってイメチェンしてみるのもいいですよ。

ロングだと抜け毛も目立ってしまい、余計にショックです。

短くすればドライヤーの時間も短くなり、頭皮への負担を減らすことができます。

また抜け毛も目立ちにくく、精神的にも楽になります。
洋服やその日の気分に合わせて帽子を被るのもいいですね!

⑦ヘッドマッサージをする

頭皮をマッサージすることで刺激を与え、リラックス効果も高いヘッドマッサージ。

自分で頭皮をマッサージしてもいいですし、ヘッドスパへ行くのは産後のリフレッシュにも◎

⑧育毛剤を使う

頭皮の環境を整えてくれるので育毛剤を使うのもいいでしょう。
ただ、添加物などには注意して選びましょう。

⑨専門医に相談する

あまりにも薄毛になったり、産後1年以上たっても改善しない場合は、専門医に相談するのも◎

まずは妊娠中からお世話になっている産婦人科で相談してみましょう。

産後の体について詳しいことや、面識もあるので相談しやすいこともメリットです。

もし、頭皮にかゆみや炎症がある場合は皮膚科へ。

強い不安やストレスを抱えている場合は、メンタルクリニックの受診も候補にあげられます。

<まとめ>

産後の抜け毛は誰もが通る道です。

残念ながら程度に差はあっても避けて通れないものなのです…

なかには赤ちゃんのお世話や慌ただしい毎日で抜け毛に気づかなったという人もいます。

大量に落ちている抜け毛を見るのはショックですが、ある程度の時期がたてば元に戻ってきます。

何よりも深刻に考えすぎないことが大切!

外出するときは帽子を被って、オシャレのひとつとして楽しむのもいいですね。