マタニティーブルー

マタニティブルーって何?
その傾向と対応策

マタニティブルーという言葉
聞いたことありますか?

結婚前に不安になる「マリッジブルー」のように、産後も不安になったりすることがあるんです。

といっても、人生でもっとも大きな仕事「お産」を成し遂げたママの体は、大きな変化を始めています。

ホルモンの影響もあり、マリッジブルーとは少しメカニズムが違います。

そのマタニティブルーですが、産後の一時的なもので自然と治まるのが特徴です。

中には、その不安な気持ちが長く続いたりして「産後うつ」という病気になってしまうことも…

産後うつ」を経験した女性は3人に1人と言われています。

意外と多いと思いませんか?

10か月の妊娠期間が終わり、お産を乗り越えたと思ったら目まぐるしい毎日がスタートします。

赤ちゃんは待ってはくれませんし、慣れないオムツ交換や授乳で心も体もクタクタです。

誰にでも起こりえる「マタニティブルー」について知っておくことはとっても重要!

本人でさえもビックリするので、事前に「産後ってこんなもんなんだ」と知っておくことが大切になるんですね。

では、マタニティブルーとはどんなものなのかみていきましょう。

<マタニティブルーとは?>

マタニティブルーズといい、一般的にはマタニティブルーと呼ばれていますね。

産後数日~2週間の間に起こり、10日ほどで自然に治まります。

主に女性ホルモンの影響と言われ、お産が終わると急激にエストロゲンが低下することが原因になっています。

ホルモンバランスが乱れることで感情の起伏にも影響してきます。

産後の生活などへの不安があったりとメンタルも大きな要因のひとつです。

心と体のアンバランスが引き起こしてしまうものです。

<なりやすい人っているの?>

もともとPNS(月経前症候群)があった人はマタニティブルーになりやすいことがわかっています。

女性ホルモンのバランスが乱れてメンタルにも影響を受けることから、産後も影響を受けやすいと考えれらえています。

ホルモンの変化への感受性はさまざまということですね。

その他には、精神疾患の既往がある場合や家族との関係性が良くない場合などがあります。

<症状>

・涙もろくなる・急に涙が出てきて止まらない
・些細なことで悲しくなる
・常に不安
・些細なことでイライラしてしまう
・気分の起伏が激しい
・やる気が起きず、動けない・億劫になってしまう
・ずっと寝てしまう or 不眠
・食欲不振 or 食欲旺盛になる
・体がだるい、疲れやすい
・集中力の低下
・考えがまとまらない

またマタニティブルーが長引いた場合は「産後うつ」になることがあります。

<産後うつ>

はっきりとした原因は解明されていませんが、女性ホルモンの乱れや不安などが原因になっているのではないかと言われています。

産後2週間すぎくらいから見られますが、産後半年ごろから発症するケースも。

2017年から国の助成も始まっていて、産後2週間と一か月に健診を受けることができますのでぜひ活用してみてくださいね。

それだけメジャーということです。

自分が特別じゃないんだと知ることで、早めに対処するのが大事です。

なりやすい人の特徴としては…

・妊娠経過で異常があった、お産が難産だったと感じている人

・完璧主義

・妊娠中や産後に大きな出来事があった人
 (引っ越し、転勤、結婚、退職など)
・望まなかった妊娠、想定外のタイミングでの妊娠

・うつ病の既往がある人、今までに産後うつの既往がある人

・家族のサポートが得られにくい人

症状もさまざまです。

・赤ちゃんがかわいいと思えない  → これ、重要なサインです。

・赤ちゃんの泣き声を聞くのが嫌だ、イライラする

・赤ちゃんが泣いていても放ってしまう

・好きだったことに興味がなくなった

・自分を責めてしまう・無力感

・ダンナさんに愛情を感じない

・育児の不安、自信が持てない

・今までできていた家事ができなくなった

・不眠

・食欲不振

・絶望感

・体がだるくてやる気が出ない

産後うつは病気なので治療が必要です。

ひとりで悩まずにまずはダンナさんに話すところから始めていきましょうね。

<対策>

①誰かに話す、打ち明ける

不安だったりしんどい気持ちを打ち明けるだけで、気分が晴れることがあります。

ダンナさんや母親などの家族でもいいですし、それが無理ならお産した病院の助産師でもOK

なんでも話せる友人がいるようでしたら、それもいいですね。

どんどん私も使ってくださいね!

実の母親はなんでも話せるメリットはありますが、なんでも話せるからこそケンカになることも多いので気を付けましょう。

意外と第3者の方が気兼ねなく話せるということもありますよ。

行政を利用するのもアリですね。
産後の新生児訪問で保健師さんに打ち明けてもいいと思います。

それでも気を使ってしまう人は、愛犬でもOK

言葉にすることが大事なんです。

言葉とともに息を吐きだすことになるので、リラックスにもつながります。

②体を休めること

子育ては待ったなしです!

なかなかまとまった睡眠時間の確保は難しいのが現状です。
そんな時は赤ちゃんが寝たら自分も一緒に寝てしまいましょう!

家事は後回しでもOK

多少ほこりが溜まっていても死にませんから~
ママの体を休めることが第一です。

ダンナさんに赤ちゃんを見てもらってその間に寝るのもアリですね。
1人で「大」の字になって眠ればぐっすりと熟睡感もアップしますよ。

③ストレス発散

ストレスを溜めないように赤ちゃんだけでなく、自分の時間にも目を向けてあげることは重要です。

産後はまだ外出も大変な時期ですから、おうちでできることでストレス発散する方法を見つけておくといいですね。

好きな音楽や香りを上手に使っていきましょう。


また軽いストレッチなども気分転換になるのでオススメですよ。

とってもオススメなのが
「思いっきり泣くこと」

しかも声を出して!

押し殺してシクシクなくのではなく豪快に泣いてみましょう。

涙には心を癒してくれる作用もありますのでスッキリするかもしれませんね。

④大事な人とのハグ

大好きなダンナさんとも二人でゆっくり過ごす時間はなくなってきますよね。

赤ちゃんのお世話があり、ママとして頑張っているんですもの。

でも、ギュッとハグしてもらうことで癒されることってあるんですよ。
お母さんでもいいですし、助産師さんでもOK

ハグすることで幸せホルモンの「オキシトシン」が分泌されます。

ホルモンの影響で悲しくなるなら、ホルモンをうまく使ってみましょう!

ただ産後は本能からダンナさんでも「」とみなしてリラックスできない場合も…

心地よく委ねられる人とハグしてくださいね~

⑤子育てや家事の見直し

やることが多すぎてバタバタですが、ダンナさんと一緒なら負担も半分になります。

行政やさまざまなサービスを利用するのも大事です。
保健センターや市区役所に問い合わせてみるといいですね。

⑥心の変化だということを理解する

ホルモンの影響が大きいので、あなたのせいではありません!

誰でも起こりえることですから、深刻になりすぎないことも大切です。
普通のことで自然と治まるんだと知っておくこと。

自分を責めないでくださいね、大丈夫!

⑦受診する

症状が1か月以上も続いた場合などは受診も視野に入れておきましょう。

まずは産婦人科に行って、話すだけでも違いますよ。

恥ずかしいことではありません。

それだけ繊細なんだと開き直って専門家の力を借り、さっさと治してしまいましょう。

<番外編~パパへ>

産後はホルモンの変化で否応なく体も心も変わっていくママです。

その変化についていけず、不安も大きくなるのは仕方のないことです。

マタニティブルー、産後うつについての理解がパパには必要です。

仕事もあって忙しいと思いますが、パパも積極的に子育ても家事も行うようにしましょう!

手伝う」というスタンスはダメですよ~

二人の赤ちゃんです。
あなたの大事な奥さまですからね。

わからないことは確認しながら、仕事のように「こなす」感覚も大事!

実はマタニティブルーのように、ダンナさんがうつ状態になることも増えているんです。

パタニティブルー」と言われているそうです。

ママがうつ状態になって、すべての負担がパパに…そのプレッシャーがストレスに。

いいパパになろう、いい夫になろう…頑張りすぎるからこそなってしまいます。

仕事を終えてからの家のこと、赤ちゃんのこと…

大変とは思いますが、すべてを完璧にしすぎないことが大切です。

夫婦間のコミュニケーションがいつも以上に大事になってきます。

<まとめ>

マタニティブルーは誰でもなる可能性があるものです。
大きくは女性ホルモンの影響です。

お産を成し遂げた達成感を味わうのもつかの間、待ったなしに子育ては始まっていきます。

初めてのことに戸惑い不安でいっぱいなときこそ、力を抜いて…

お産したからといって、いきなり100点満点のママになれるものではありません。

そもそもママに完璧はないですから。
どんなママでも赤ちゃんにとっては最高のママです。

目指すは100点満点ではないことを知っておきましょうね。
ゆるくいきましょう。

赤ちゃんのお世話も授乳も徐々に慣れてきますから大丈夫ですよ。

大切なのは「二人の子育て」と同じ思いでいるということです。

お互いがお互いを思いやっていくこと、なんでも話し合える関係が◎

一緒に乗り越えていけるといいですね。

まずはしっかりと体を休めて、誰かに打ち明けること。
甘える勇気が大事ということですね。

ダンナさんでも、行政でも…

1人で抱え込まないようにみんな巻き込んで、みんなで子育てしていきましょう!