
妊娠ってどういうこと?
これを読んでいるあなたは、妊娠していると思いますが、妊娠ってどんなものか考えたことありますか?
実は6つもプロセスが必要なんですよ。
・射精
・排卵
・受精
・受精卵の分裂
・着床
・着床後の胚発達
自分ではコントロールできないものばかりですよね。
でも体は自然の流れとして頑張ってくれています。
新しい命が生まれる瞬間からひとつひとつ見ていきましょう。
<妊娠とは?>
・卵子と精子が出会って(受精)
・子宮にたどり着いて(着床)
・そこで赤ちゃん(胎児)
が大きくなっていくんですね。
そして、赤ちゃんや胎盤が体外へ出るまで(分娩)の状態をさします。
そもそも、女性も男性も精子や卵子が正常な状態であることが必要ですし、排卵に合わせた受精のタイミングも大事です。
排卵ひとつとっても、排卵された卵子がちゃんと「卵管采(らんかんさい)」によって卵管に取り込まれなければいけません。
<妊娠までのプロセス>
①射精
一回に放出される精子は1億個以上!!
子宮頚管、子宮を通って卵管へ進みます。
そのスピードは1分間に2~3mmで、卵子と出会う場所までの約20㎝を2~3時間かけて泳いでいきます。
そこで準備していた卵子と出会うのです。
精子は精巣で80日ほどかけて作られ、精のうで射精されるのを待っています。
射精された精子が生きられるのは3日間と言われていますが、様々な条件によりもっと長く生きている場合もありますので、妊娠を望まない場合の避妊はしっかりしておきましょうね。
②排卵
成熟した卵子は卵巣から飛び出し、手の形に似た卵管采によってキャッチされます。
卵子は半年前から成長しはじめ成熟したら排卵を迎えます。
だいたい生理開始予定日の2週間前。
卵子は卵管に取り込まれ、精子がやってくるのを待ちます。
受精できるタイムリミットは24時間!
卵子は生まれたときから一生の数は決まっていて、新しく作られることはありません!
排卵を繰り返していき無くなったら閉経となります。
③受精
卵子と精子が出会うこと。
1億個以上もあった精子は酸性の膣で脱落しつつも、60個くらいの精鋭たちがたったひとつの卵子のもとへ集まってきます。
そしてたったひとつの精子が卵子と結ばれます。
受精するとほかの精子は入れなくなり、この時すでに男女の性別は決まっているんです。
④受精卵の分裂
受精したら卵管を通って子宮へ進みます。
2つ、4つ、8つ…と細胞分裂を繰り返しながら。
⑤着床=妊娠の成立
子宮内膜に受精卵が到達すると「妊娠の成立」となります。
子宮内膜はフカフカのベッドのようになっていて、受精卵のために準備しています。
⑥着床後の成長
受精胚はその後も猛スピードで分裂を繰り返し発達していきます。
10日後くらいには妊娠検査薬で陽性になるでしょう。
ちなみに、妊娠しなかった場合は、フカフカのベッドの子宮内膜は必要なくなり剥がれていきます。(月経=生理)
<妊娠にまつわる用語あれこれ>
・胎のう
将来、赤ちゃんになる「胎芽(たいが)」を守るために、子宮内にできたフカフカのベッドのようなもの。
妊娠5~6週でエコーで確認できることが多く、子宮内にあること=正常妊娠といえます。
・胎芽(たいが)
妊娠10週未満の赤ちゃんのこと。
脳、脊髄など大事な部分を形成し始めています。
・胎児
妊娠3か月くらいから出産までのお腹にいる赤ちゃんのこと。
・妊娠週数
最終月経の1日目から約280日間が妊娠期間とされていて、4週=28日間を1か月と計算します。
よく言われる妊娠〇か月という表現は、例えば妊娠3か月は、妊娠8~11週です。
最終月経の初日からの4週間(1か月)は、妊娠0週0日~妊娠3週6日となります。
・妊娠期の名前
妊娠初期~ 妊娠12週あたりから16週くらいまで
(胎盤が完成するくらいが目安)
妊娠中期~ 妊娠27週くらいまで
妊娠後期~ お産まで
流産~ 妊娠22週未満のお産
早産~ 妊娠22週~36週のお産
正期産(正常なお産の時期)~ 妊娠37週~41週のお産
過期産~ 妊娠42週以降のお産
・分娩予定日
妊娠40週0日が分娩予定日になります。
予定日は計算でもある程度の予測ができます。
月で12より大きくなる場合は-3月、日で30より大きくなる場合は、増えた分だけ翌月になり月数も翌月に。
その後、お腹の赤ちゃんの成長に合わせて、予定日の修正が行われることもあります。
・子宮の大きさの変化
妊娠とともに大きくなります。
妊娠2か月~ ガチョウの卵大
妊娠5か月~ 小児頭大
それ以降は、子宮底がおへそのあたりまで大きくなる。
・妊婦健康診査
いわゆる妊婦健診のこと。
妊娠経過が順調に、正常に経過しているか確認する場で、異常の早期発見にも繋がるので必須ですよ!
妊娠23週までは4週間に一回
妊娠24~35週までは2週間に一回
妊娠36週~お産までは1週間に一回
妊娠前期と後期に一回ずつ公費負担で受けられます。
自治体によって補助があるので確認しておきましょう。
・妊娠初期の症状
着床~生理予定日までに体に起こる変化で、個人差があります。
女性ホルモンの影響で起こり、生理前の症状と似ていることが多いです。
・少量の出血(着床出血)
・おりものが増える
・お腹の違和感
・倦怠感・頭痛
・熱っぽく感じる
・胃がムカムカする
・便秘・下痢
・イライラしやすくなる
・やたら眠い
・食欲不振、または旺盛になる
妊娠なのか、生理前なのか・・・
判断が難しいですが、基礎体温を付けていればすぐにわかりますよ。
2週間を超えても高温期だと妊娠の可能性が高くなります。
・妊娠の届け出
母子保健法第15条によって定められています。
エコーで妊娠が確定すると「母子手帳をもらってきてください」と病院側からも言われると思います。
市区役所、また町村役場へ届け出をしましょう。
「母子手帳」や妊婦健診に必要な「妊婦健康診査受診表」が公布されます。
また母親学級の案内なども受け取れるので参考になりますよ。
必要なもの…
・妊娠届書
・本人確認書類
・マイナンバーが確認できるもの
・子宮外妊娠
受精卵が子宮内膜に着床するのが正常妊娠ですが、その他の場所で着床や赤ちゃんの発育が進んでしまうものを「子宮外妊娠」といいます。
最も多いのは卵管に着床するもので、狭い場所のため発育が進んでしまうと卵管破裂の危険性があります。
その場合、手術が必要なことが多いです。
その他、卵巣や子宮頚管などに着床することもあり、全体の1%くらいの割合でみられます。
妊娠検査薬で陽性反応が出ているのに、妊娠6週を過ぎても超音波検査(エコー)で子宮内に胎のうが確認できない場合は子宮外妊娠の可能性が高くなります。
予防方法はありませんが、自覚症状がないまま進行してしまうので妊娠に気づいたら早めに受診を!
エコーで子宮内に着床しているか見てもらいましょう。
<まとめ>
妊娠は小さな小さな精子と卵子が出会うところから始まります。
本当に奇跡の連続で今の妊娠があるんですね!
そして今度はお腹の赤ちゃんが順調に大きくなって、正常な妊娠となっていきます。
生活の変化しますし、心も体も大きく変化していく10か月です!
人生で何度も経験できるものではありません…
妊婦健診はきちんと受けてくださいね。
できればダンナさんも誘って!
ぜひ思いっきり妊婦ライフを楽しんでくださいね。
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